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DIPS2.0の「複製」で申請を使い回す方法と、使えない場合

公開 2026-09-13 更新 2026-09-13 読了 約14分

DIPS2.0の「申請書の複製」は、過去に作った申請書の内容を丸ごと写した新しい申請書を作る機能です。毎回ゼロから入力しなくて済むので、同じ内容で繰り返し申請する事業者ほど頼りにしています。 ただし、複製は審査要領上の申請の区分ではありません。複製した申請書は新規申請として入力し、提出するもので、更新申請や変更申請とは期限もルールも違います。 さらに2025年12月18日の審査要領改正で、それより前の電子申請のうち「ホームページ掲載無人航空機」や「民間技能認証」を含むものは、複製そのものができなくなりました。 この記事では、DIPS2.0操作マニュアル(ver2026/6/22)と国土交通省の告知をもとに、複製の手順、複製が効く場面、複製できない申請、複製したあとに必ず直す項目を整理します。

本記事の立場について:画面の名称やボタンの文言は、国土交通省の飛行許可・承認手続ページからリンクされている「ドローン情報基盤システム 操作マニュアル 飛行許可・承認申請編」(表紙 ver2026/6/22)の記載に合わせています。DIPS2.0は改修で画面が変わることがあるため、実際の画面と食い違う場合は最新のマニュアルを優先してください。また、操作マニュアル・よくある質問・審査要領のいずれにも書かれていない事項は、「公式には明示されていない」と書き分けています。
よく見る説明と、公式の記載
「複製」はDIPS2.0の便利機能として紹介されることが多い一方、審査要領上の扱いや2025年12月の改正の影響が抜け落ちた説明も見かけます。一次ソースの記載と突き合わせます。
よく見る説明前回の許可を複製して日付を変えれば、実質的に「更新」になる。
公式にはこう審査要領に「複製」という申請の区分はありません。更新申請は「飛行の日時のみを延長」する申請で、期間の満了の日の40開庁日前から10開庁日前までに出します。複製した申請書は新規申請の手順で入力するものとされています。
出典 審査要領2-1(5) DIPS2.0操作マニュアル P.03-4/P.04-10
よく見る説明2025年12月18日より前の申請は、どれも複製できなくなった。
公式にはこう複製・変更申請・更新申請ができないのは、ホームページ掲載無人航空機・民間技能認証を含んでいた申請です。含まない申請は、同日以降も変更申請・更新申請が可能と案内されています。紙申請だけは内容にかかわらず一律新規です。
出典 国土交通省「今後の申請に係る注意事項」 説明会資料 令和7年11月 p.41
よく見る説明出した申請に誤りがあったら、いったん取り下げてから作り直せばよい。
公式にはこう順番が逆です。操作マニュアルは補正の手順で「複製前に取り下げてしまうと、複製が出来なくなります」と注意しています。先に複製し、あとで複製元を取り下げます。
出典 DIPS2.0操作マニュアル P.07-12 DIPS2.0 よくある質問

「複製」は申請の種類ではない。新規・変更・更新との違い

最初に押さえるべきは、複製が審査要領に出てこないことです。審査要領(令和8年9月29日最終改正)の全文を検索しても「複製」「複写」の語は1件もありません。審査要領2-1が定める申請の区分は、一括申請・包括申請・代行申請・更新申請・変更申請で、複製はここに含まれていません。複製はDIPS2.0の入力補助機能です。

DIPS2.0の操作マニュアルは、複製後の作業について「以降、申請書の作成手順と同じように申請書の内容入力、編集してください。(操作マニュアル『01.新規申請方法』P01-39~56参照)」と案内しています。補正の場面ではさらに直接的に「提出済の申請書を複製して、新規申請として提出ください」と書いています。

手続何をするものかDIPS2.0の一覧に出る申請書変えられないもの提出期限
新規申請 申請書を一から作って出す — — 飛行開始予定日の10開庁日前まで(審査要領2-1(1)b)
変更申請 許可・承認の期間内に、登録記号・機体・操縦者・飛行マニュアル(安全体制)の一部を変えて飛行を続ける 申請状況が「審査終了」または「手続終了」のもの 飛行日時・提出先。代表者氏名や保険内容の変更も変更申請に該当しない 審査要領2-1(6)に変更申請固有の期限の定めはない
更新申請 既に受けている許可・承認の飛行の日時のみを延長する 「審査終了」または「手続終了」で、許可等の終了日まで2か月以内のもの 日時以外の内容(定義上、日時のみの延長) 期間の満了の日の40開庁日前から10開庁日前まで(審査要領2-1(5))
申請書の複製 選んだ申請書と同じ内容が入った新しい申請書を作り、新規申請の手順で編集して出す 「作成中の申請書や審査中、手続終了となった申請書」 全項目を編集する前提(新規申請の手順で入力) 複製固有の期限の定めは公式資料に見当たらない。新規申請として出す以上、10開庁日前が基準になると読める

表の最終行が、この記事全体の前提です。複製は「前回の続き」ではなく「前回の内容を下書きにした新しい申請」です。したがって、前回の許可を取った時点から制度・様式・自社の状況が変わっていれば、その差分はすべて申請者が自分で直す必要があります。

更新・変更は「今の許可」を引き継ぐ。複製はどうか:審査要領2-2-3(8)は、変更申請又は更新申請について「現に有効な許可等の年月日及び番号を記載するとともに、当該許可書又は承認書の写しを添付すること」を求めています。DIPS2.0では、変更申請元の許可承認書は自動で付与され(P.02-11)、更新申請でも更新申請元の許可承認書が申請書に反映されます(P.03-12)。つまり変更・更新は「現に有効な許可」を土台にする手続だということです。一方、操作マニュアルの複製の手順(P.04-4〜P.04-10)には、元の許可承認書を付与・反映する旨の記載はありません。複製した申請書が既存の許可とどう結びつけて審査されるかは公式には明示されておらず、既存の許可を土台にしない新しい申請として準備しておくのが安全です。

DIPS2.0で申請書を複製する手順

操作マニュアル「04.申請書の複製方法」は4ステップです。ボタン名はマニュアルの記載どおりに書いています。

DIPS2.0にログインする。トップページ(https://www.ossportal.dips.mlit.go.jp/portal/top/)からログインします。ログインIDは英字3文字+数字6文字(例:ABC123456)。ログイン後、ポータル画面の「航空法に基づく無人航空機関係手続の一覧」から「特定飛行を行う場合の手続」に進みます
「申請書の複製」ボタンを押す。飛行許可・承認メインメニューのページにあります(P.04-8)
複製元を選び、「複製」ボタンを押す。「申請書一覧(申請書複製)」のページが開くので、複製したい申請書の行の「複製」ボタンを押します。マニュアルは「一覧画面に表示される申請書は、作成中の申請書や審査中、手続終了となった申請書が表示されます」としています(P.04-9)
飛行概要入力のページで内容を直す。「画面内は一覧で選択した申請書と同じ内容が表示されます」(P.04-10)。ここから先は新規申請と同じ手順で、飛行概要・飛行詳細、機体・操縦者の選択、その他詳細情報の入力、申請書の確認へ進みます
確認して提出する。提出前の申請書の受付番号は「A123456789」、提出後は「P123456789」の形式で表示されます(P.05-9)。一覧で複製直後の下書きと提出済みの申請を取り違えないための目印になります
入力中に内容が消える操作に注意してください。操作マニュアルは、60分以上操作を中断すると手続のやり直しが必要になること、ブラウザの「戻る」「更新」ボタンを押さないこと、複数端末で同時にログインしないことを留意事項に挙げています。DIPS2.0のよくある質問も、複数のタブで同時に開くと入力した内容が消えたりエラーとなる場合があるとしています。複製元の申請書を別タブで開いて見比べながら入力する、という作業は避けてください。見比べる場合は、許可書や申請書のPDFを手元に保存してから行うほうが安全です。

なお、複製で添付ファイルや飛行経路図がどこまで引き継がれるかは、マニュアルに「同じ内容が表示されます」とある以上の説明がなく、公式には明示されていません。飛行経路図については、新規申請の手順に「『作成』ボタンをクリックした時点で表示されている画面の状態が、画像として保存され、申請に添付されます」との注意書きがあります(P.01-45)。範囲を変えたなら経路図も作り直す、変えていないなら保存された画像に範囲がすべて写っているかを確認する、の2点は複製でも欠かせません。

複製が効く5つの場面

複製が「便利だから使う」だけの機能ではなく、公式が複製を指定している場面があります。以下の1〜4は操作マニュアル・よくある質問に明記されたもの、5は明記された制約から導かれる使い方です。

#場面公式の記載出典
1 同じ飛行を2つの提出先に出す(空港周辺空域で夜間飛行を行う場合など) 「空港事務所と地方航空局のいずれにも申請する必要があります。その場合、申請書複製機能を使用し、各提出先に応じた申請書に編集し直してください。」 操作マニュアル P.01-44
2 許可・承認の期限が切れてしまった 「既に許可承認の期限が切れた許可承認書の更新を希望する場合は、申請書の複製よりご対応ください。」 操作マニュアル P.03-9
3 提出したあとで入力の誤りに気づいた 「一度送信した申請書については、申請者の方では訂正することができません。」「『申請書の複製』を行い、正しい内容を入力し直してください。」「複製元とした不要な申請については、取下げを行ってください。」 DIPS2.0 飛行許可・承認申請 よくある質問
4 補正で申請者情報(会社名・代表者名・電話番号・メールアドレス)を直せと言われた 「申請者情報を変更しても、提出済の申請書には反映できません。提出済の申請書を複製して、新規申請として提出ください。」 操作マニュアル P.07-12
5 変更申請・更新申請では扱えない変更をしたい(飛行日時の変更、提出先の変更、代表者氏名の変更、保険内容の変更 など) 変更申請では「飛行の日時を変えて申請は出来ません」「提出先を変えて申請は出来ません」。「代表者氏名の変更や、保険内容の変更については、変更申請には該当しません。変更を希望される場合は『新規申請』でお手続きをお願いいたします。」 操作マニュアル P.02-10/P.02-11

場面5について補足します。マニュアルが指定しているのは「新規申請」であって、「複製を使え」とは書いていません。ただ、複製は既存の申請書の内容を写した新しい申請書を新規申請の手順で作る機能なので、変わらない部分を写して、変わる部分だけ直すという使い方は、機能の説明と矛盾しません。

場面2の注意:「期限切れ」と「更新の窓を過ぎた」は同じではない

更新申請には、2つの異なる基準が重なっています。

  • DIPS2.0の一覧に出る条件:許可等の終了日まで2か月以内(P.03-9、よくある質問)
  • 審査要領上の提出期限:期間の満了の日の40開庁日前から10開庁日前まで(審査要領2-1(5))

このため、満了日の10開庁日前を過ぎたが、まだ期限は切れていないという期間が生まれます。この期間の申請書がDIPS2.0の更新一覧に出るのか、出た場合に更新として受け付けられるのかは、公式には明示されていません。審査要領の文言上は更新申請の期限を過ぎているので、新規申請の期限(飛行開始予定日の10開庁日前)で出し直すことになると読めます。この隙間に落ちないためには、更新の窓が開いた直後に出すことです。窓の設計は包括申請の更新。40開庁日前から10開庁日前までの窓で詳しく扱っています。

使えない場合①:2025年12月18日改正で複製できなくなった申請

ここが、この記事でいちばん重要な論点です。2025年12月18日施行の審査要領改正により、申請手続の一部省略を可能としていた「ホームページ掲載無人航空機」および「ホームページ掲載講習団体等が行う技能認証(民間技能認証)」に係る運用が廃止されました。あわせて「航空局ホームページに掲載されている団体等が定める飛行マニュアル」も廃止されています。

国土交通省は、過去の申請の扱いを次のように案内しています。

「12月18日以前に許可・承認を取得していた申請のうち、ホームページ掲載無人航空機及び技能認証が含まれていた申請については、制度が適用できないため、「複製」「変更申請」「更新申請」等ができなくなります。」

「なお、ホームページ掲載無人航空機及び技能認証を含まない申請は、12月18日以降もそのまま補正申請が可能です。」

「12月18日以降、新規申請頂いた申請書については、変更申請や更新申請等は可能です。」

「※紙申請は、新たな様式でのご提出をお願いしたく、改正後、一律新規申請をお願いいたします。」

飛行許可・承認手続ページのお知らせ欄(2025年12月9日掲載)は、同じ内容を「ホームページ掲載無人航空機及び民間技能認証が含まれていた過去の申請については、次回申請の際に『複製』『変更申請』『更新申請』等が行えません」「※12月18日以降、最初の申請において新規申請を行って頂きますように」と書いています。つまり該当する申請は、改正後の最初の1回を新規申請で出し直す必要があります。

複製元にしたい申請複製変更・更新取るべき手続
2025年12月18日以前の電子申請で、HP掲載無人航空機・民間技能認証を含む できない できない 新規申請を一から作成
2025年12月18日以前の電子申請で、上記を含まない 公式の受付表では利用可能 可能 用途に応じて複製・変更・更新
2025年12月18日以降に新規申請したもの 可能 可能 用途に応じて複製・変更・更新
紙(書面)申請 — — 新たな様式で新規申請(過去の内容にかかわらず一律)

2行目の「複製」の欄の根拠は、審査要領改正の説明会資料(令和7年11月)p.38の申請受付表です。12月18日以降の欄で、「過去申請からの複写申請」「過去申請からの変更申請」「過去申請からの更新申請」に「※ホームページ掲載無人航空機及び民間技能認証を含まない申請のみ利用可能」と注記されています。この資料では同じ機能を「複写」と呼んでおり、マニュアルやよくある質問の「複製」と表記が揺れている点に注意してください。

紙申請については、操作マニュアルも変更申請・更新申請の説明の中で、元の申請を「書面等の本システム以外の方法で実施している場合は、通常の新規申請として申請を行ってください」としています(P.02-4/P.03-4)。

公式に明示されていない2点

1点目:団体の飛行マニュアルだけを使っていた申請。複製・変更・更新ができなくなる対象として告知が挙げているのは、「ホームページ掲載無人航空機」と「(民間)技能認証」だけです。同時に廃止された「航空局ホームページに掲載されている団体等が定める飛行マニュアル」を含む過去の申請が複製できるかどうかは、公式には明示されていません。一方で、説明会資料は改正後の申請について「『標準マニュアル』等をご使用ください」としています。仮に複製できたとしても、団体の飛行マニュアルのまま出すことはできず、標準マニュアル・リスク評価ガイドラインに基づくマニュアル・その他作成したマニュアルのいずれかに差し替えることになります。

2点目:自分の過去申請が「含む」側かどうかの見分け方。判定の手順は公式には示されていません。当時の申請で、機体の資料をホームページ掲載無人航空機として省略していたか、操縦者の資料を民間技能認証で省略していたかを、申請書の内容から確かめることになります。更新の窓が開いてから気づくと、新規申請の準備期間がそのまま削られます。満了日よりずっと前に確認しておいてください。

「民間資格で書類が省略できる」はもう使えません:現行の審査要領で申請書類の一部省略が認められるのは、機体側が型式認証機・機体認証機の場合、操縦者側が無人航空機操縦者技能証明を保有している場合だけです。過去の申請を複製して作った申請書に、民間技能認証による省略を前提とした記載が残っていれば、それは改正前の書き方です。改正の全体像と過去の許可の扱いはDIPS2.0で差戻しになる原因と、その直し方の「層4」でも整理しています。

使えない場合②:操作上の制約と、取り下げの順番

改正とは関係なく、DIPS2.0の操作の仕組みから生じる「複製できない」「複製では足りない」ケースもあります。

ケース何が起きるか出典
複製の前に、複製元を取り下げた 複製ができなくなる。マニュアルは補正の手順で「複製前に取り下げてしまうと、複製が出来なくなりますので、ご注意ください」としている P.07-12
「作成中」「許可書発行」「手続終了」の申請書を取り下げたい 取り下げられない。取り下げが行えるのは「審査待ち」「審査中」「補正申請書作成中」の申請書だけ。取り下げ操作は申請者自身が行う P.08-10
補正中に「取り下げ」ボタンを押してしまった 申請書が取り下げとなり、申請されない。補正は「申請書編集」から行う P.07-13
アカウントの申請者情報を直してから、提出済みの申請書を補正したい 申請者情報の変更は提出済みの申請書に反映できない。複製して新規申請として出す P.07-12
登録済みの機体情報・操縦者情報を直した 補正の手順では、修正内容を申請書に反映させるには選択済みの機体(操縦者)を一度削除し、再選択する必要があるとされている。複製した申請書にも同じことが当てはまるかは公式には明示されていない P.07-12

ここから導ける実務上の順番は1つです。「直す内容を登録情報に反映 → 複製 → 新しい申請書を提出 → 最後に複製元を取り下げ」。取り下げを最初にやってしまうと、複製元を失い、申請書を一から入力し直すことになります。

機体・操縦者は、複製した申請書でも選択し直すことを勧めます。補正の手順では、登録情報を直しても申請書側の選択済み情報には自動で反映されないと明記されています。複製で同じ扱いになるかは公式に書かれていませんが、選択し直しても手間は数分、反映されていなかった場合の代償は差戻しです。確認のコストが低いほうを取ってください。

複製した申請書で必ず見直す項目

複製元の申請書は、それを作った時点の制度と自社の状況で書かれています。国土交通省は飛行許可・承認手続ページで「申請先の誤りにより補正指示が発生する事例が頻発」「所要の申請事項が未記載(空欄)のもの、必要な資料が添付されていないもの等、不備が多くみられます」と注意喚起しています。複製は入力を省ける分、見直しを省きやすい機能です。次の順に確認してください。

複製元の日付と中身を確認する。2025年12月18日以前の電子申請で、ホームページ掲載無人航空機・民間技能認証を含んでいないか。含んでいれば複製・変更・更新はできず、新規申請になる
飛行マニュアルを確認する。団体等が定める飛行マニュアルは2025年12月18日以降使えない。標準マニュアルは国土交通省のページに令和7年12月26日版が掲載されている。標準マニュアル01(場所を特定した申請)と02(場所を特定しない申請)は併用できない
提出先を確認する。空港等周辺・緊急用務空域・地表又は水面から150m以上の空域は東京空港事務所長又は関西空港事務所長、それ以外は東京航空局長又は大阪航空局長。飛行範囲を「日本全国」とする場合は、申請者の住所を管轄する地方航空局長あて。両方に出す必要があるなら、複製で提出先ごとに申請書を分ける
飛行の日時・期間を入れ直す。期間は原則3か月以内、申請内容に変更を生ずることなく継続的に飛行させる場合は1年が限度。ただしDID上空・夜間・目視外を同時に行う場合は1年上限の対象外。催し場所上空は日時も特定する
機体・操縦者を選択し直す。登録記号が有効か、機体を入れ替えていないか、操縦者が変わっていないか。登録情報を直したら、申請書側でも削除→再選択する
保険の記載を確認する。令和7年10月1日以降に新たに申請する場合、総重量25kg以上の無人航空機は第三者賠償責任保険の加入が必要で、申請時に保険の記載が必須。それより前の申請を複製元にするときは特に注意する
申請者情報を確認する。会社名・代表者名・電話番号・メールアドレス。代表者氏名の変更は変更申請に該当しないため、変わっていればここで直した内容で新規申請になる
飛行経路図・添付資料を確認する。範囲を変えたなら作り直す。変えていなくても、保存された画像に範囲がすべて写っているかを見る。範囲の限定が求められる飛行(空港等周辺・緊急用務空域・150m以上、DID上空×夜間の同時、趣味目的)は地図資料が必要
提出日を決める。新規申請として出すので、飛行開始予定日の10開庁日前が期限。国土交通省の推奨は3〜4週間程度前
複製元を片付ける。誤りの訂正や補正のために複製した場合は、新しい申請書を出したあとで複製元を取り下げる。取り下げられるのは「審査待ち」「審査中」「補正申請書作成中」の申請書だけ

ステップ1〜3で引っかかった場合、それは「複製して少し直せば済む」状態ではありません。飛行マニュアルや提出先が変われば、申請書の骨格が変わります。特に飛行マニュアルの選択は、申請する飛行の種類と場所を特定するかどうかで決まるため、ここがずれている申請は内容をいくら丁寧に書いても整合しません。包括申請の設計そのものは包括申請とは:個別申請との違いと使い分けで扱っています。

更新・変更・複製・新規の選び方

最後に、手元の許可・承認に対して「何をしたいか」から手続を選べるよう、ここまでの内容を1枚にまとめます。上の行から順に当てはめて、最初に該当した行を選んでください。

#状況選ぶ手続理由
1 元の申請が紙(書面) 新規申請(新たな様式) 改正後は一律新規。DIPS2.0の変更・更新の対象外
2 2025年12月18日以前の電子申請で、HP掲載無人航空機・民間技能認証を含む 新規申請(一から作成) 複製・変更申請・更新申請ができない
3 許可・承認の期限が切れている 複製して新規申請 マニュアルが複製での対応を指定
4 期間内で、変えたいのが登録記号・機体・操縦者・飛行マニュアルのいずれかだけ 変更申請 審査要領2-1(6)の4項目。ただし飛行日時・提出先は変えられない
5 内容はそのままで日時だけ延長したい。終了日まで2か月以内で、満了日の40開庁日前〜10開庁日前に出せる 更新申請 日時のみの延長。期間は1年が限度
6 提出先を変える/2つの提出先に出す/飛行日時を変える/代表者氏名・保険内容を変える 複製して新規申請 変更申請の対象外。2つの提出先はマニュアルが複製を指定
7 提出後に誤りに気づいた/補正で申請者情報を直す 複製して新規申請 → 複製元を取り下げ 送信済みの申請書は申請者側で訂正できない。取り下げは複製の後
8 飛行の種類・範囲など、上記以外の申請内容を変えたい 新規申請(複製を下書きにしてよい) 審査要領3-4「申請内容に変更が生じた場合には、2-1に従って、改めて申請を行わせる」

この表で複製が選ばれる行(3・6・7・8)は、すべて提出期限が「飛行開始予定日の10開庁日前」になると読めます。更新のつもりでいた申請が行3や行8に落ちると、準備に使える時間の数え方が変わります。許可と承認の全体像はドローンの飛行許可・承認申請 完全ガイドを参照してください。

よくある質問

複製で作った申請書にも「飛行開始予定日の10開庁日前まで」の期限はかかりますか。
複製について期限を定めた公式の記載は見当たりません。ただ、審査要領には「複製」という申請の区分がなく、操作マニュアルは複製後の入力を新規申請の手順で行うよう案内し、補正の場面では「新規申請として提出ください」と書いています。したがって新規申請の期限(審査要領2-1(1)b、飛行開始予定日の10開庁日前)が基準になると読めます。国土交通省は、不備があった場合に備えて3〜4週間程度の余裕をもった申請を求めています。
前回と同じ内容を複製して出せば、審査は早く終わりますか。
複製した申請の審査が早くなる、あるいは優先されるといった記載は、公式には明示されていません。複製は入力の手間を減らす機能であり、審査上は新しい申請として扱われると読むのが素直です。むしろ、前回から制度・様式・保険の要件が変わっている場合、古い記載が残ったまま出すと補正の原因になります。
許可の期限が切れてしまいました。更新申請はできますか。
DIPS2.0の更新申請の一覧に表示されるのは、申請状況が「審査終了」または「手続終了」で、許可等の終了日まで2か月以内の申請です。操作マニュアルは「既に許可承認の期限が切れた許可承認書の更新を希望する場合は、申請書の複製よりご対応ください」としています。ただし、その申請が2025年12月18日以前のもので、ホームページ掲載無人航空機や民間技能認証を含んでいた場合は、複製もできないため一から新規申請になります。
提出した申請書に誤字がありました。自分で直せますか。
DIPS2.0のよくある質問は「一度送信した申請書については、申請者の方では訂正することができません」としたうえで、「申請書の複製」を行って正しい内容を入力し直し、複製元とした不要な申請は取下げを行うよう案内しています。すでに補正指示を受けている申請書であれば、補正は申請書詳細ページの「申請書編集」から行います。誤って「取り下げ」ボタンを押すと申請書が取り下げとなるため注意してください。
複製する前に、元の申請を取り下げてしまいました。
操作マニュアルは「複製前に取り下げてしまうと、複製が出来なくなります」と注意しています。取り下げた申請書を元に戻す手順は、操作マニュアルには記載されていません。その場合は、新規申請として申請書を作り直すことになります。今後は複製 → 提出 → 取り下げの順を守ってください。
2025年12月以前の申請で、民間資格は使っていませんが、所属団体の飛行マニュアルを使っていました。複製できますか。
複製・変更・更新ができなくなる対象として国土交通省が挙げているのは「ホームページ掲載無人航空機」と「(民間)技能認証」を含む申請で、団体等が定める飛行マニュアルを含む申請の複製可否は、公式には明示されていません。いずれにしても、「航空局ホームページに掲載されている団体等が定める飛行マニュアル」の運用は2025年12月18日に廃止されており、改正後の申請では標準マニュアル等を使うよう案内されています。複製できたとしても、飛行マニュアルの差し替えは必須です。
変更申請で、飛行の期間を延ばしたり、提出先を変えたりできますか。
できません。操作マニュアルは、変更申請では飛行日時と提出先を変えられないと明記しています。変更申請で変えられるのは、登録記号、機体認証書番号又は機体の機能・性能、操縦者の技能証明書番号又は飛行経歴等、安全を確保する体制(飛行マニュアル)に関する事項です。日時だけを延ばすなら更新申請、提出先を変えるなら複製等による新規申請になります。
会社の代表者が交代しました。今の許可はどうすればよいですか。
操作マニュアルは「代表者氏名の変更や、保険内容の変更については、変更申請には該当しません。変更を希望される場合は『新規申請』でお手続きをお願いいたします」としています。DIPS2.0のアカウントの申請者情報を直しても、提出済みの申請書には反映されない旨も補正の手順に書かれています。新しい代表者名で新規申請を作ることになり、その下書きとして既存の申請書を複製することは、機能の説明と矛盾しません。
紙で取った許可を、DIPS2.0で複製・更新できますか。
操作マニュアルは、変更・更新の対象となる許可・承認の申請を「書面等の本システム以外の方法で実施している場合は、通常の新規申請として申請を行ってください」としています。さらに国土交通省は2025年12月18日の改正に際し、紙申請について「新たな様式でのご提出をお願いしたく、改正後、一律新規申請をお願いいたします」と案内しています。紙で出した申請をDIPS2.0で複製できるかどうかの記載はありませんが、取るべき手続は新規申請です。
本記事は2026年9月13日時点の情報です。 DIPS2.0の画面・ボタン名は操作マニュアル(ver2026/6/22)の記載に基づいており、システム改修で変わることがあります。審査要領は通達であり、2025年12月18日改正のように過去の申請の取り扱いそのものが変わることもあります。申請の前に、必ず上記の一次ソースと国土交通省の手続ページのお知らせ欄で最新の内容をご確認ください。

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