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DIPS2.0の法人アカウントと個人アカウントの使い分け

公開 2026-10-04 更新 2026-10-04 読了 約14分

DIPS2.0のアカウントは、開設するときに「個人」と「企業・団体(法人)」のどちらかを選びます。会社でドローンを使う場合、この選択は「どちらでも同じ」ではありません。 機体の登録は所有者が法人なら法人のアカウント、技能証明(国家資格)の申請は個人アカウントのみと公式に決まっており、しかも技能証明の代理申請は2026年9月27日時点で未リリースです。 一方で飛行許可・承認の申請には、アカウント種別の指定もgBizIDによる本人確認もありません。 この記事では、DIPS2.0の操作マニュアル・よくある質問・利用規約と審査要領をもとに、どの手続をどちらのアカウントで出すか、分けたあとに何が起きるかを整理します。アカウントの作成手順そのものではなく、選択とその帰結を扱います。

本記事の立場について:画面の名称やボタンの文言は、DIPS2.0の操作マニュアル「アカウントの開設」「アカウント情報の変更」、および「操作マニュアル 飛行許可・承認申請編」(表紙 ver2026/6/22)の記載に合わせています。DIPS2.0は改修で画面が変わることがあるため、実際の画面と食い違う場合は最新のマニュアルを優先してください。また、操作マニュアル・よくある質問・利用規約・審査要領のいずれにも書かれていない事項は、「公式には明示されていない」と書き分けています。
よく見る説明と、公式の記載
「会社で使うなら法人アカウント」という説明は大筋では正しいのですが、そこから外れる手続と、逆に法人であることを問われない手続があります。一次ソースの記載と突き合わせます。
よく見る説明会社で使うなら法人アカウントを1つ作れば、機体登録から資格取得、飛行許可まで全部そこで回せる。
公式にはこう共通アカウントとして使える手続の一覧で、制限の注記が付いているのは「技能証明取得申請(※個人アカウントのみ申請可能)」だけです。技能証明のよくある質問も「法人アカウントでの申請はできますか。」に対し「技能証明の各種申請は個人の方を対象としています。そのため、個人アカウントをご利用ください。」と答えています。
出典 DIPS2.0 よくある質問(アカウントについて) DIPS2.0【技能証明】よくある質問
よく見る説明DIPS2.0を法人で使うには、どの手続でもgBizIDプライムが必要。
公式にはこうgBizIDが出てくるのは無人航空機の登録(法人の本人確認)、機体認証(本人確認の方法の1つ)、事業者用ページ(登録講習機関等の申請)です。飛行許可・承認申請編の操作マニュアル全209頁には「gBizID」「本人確認」の語が1件もありません。
出典 DIPS2.0 操作マニュアル 飛行許可・承認申請編 ver2026/6/22(全209頁) DIPS2.0 よくある質問(事業者用ページについて)
よく見る説明申請を人に任せるときは、審査要領の「代行申請」を使えばよい。
公式にはこう審査要領2-1(4)の代行申請は、「複数の申請者による飛行をとりまとめて行う場合」と「飛行の委託を行っている者が受託者の飛行について行う場合」の区分です。審査要領2-1の申請の区分に「代理申請」という語はありません。
出典 審査要領2-1(4) 審査要領2-2-1(1)

結論:手続ごとに、どちらのアカウントで出すかは決まっている

DIPS2.0のよくある質問は、1つのアカウントで使える手続を次のように列挙しています。「以下の機能について共通のアカウントとして利用いただけます。・事業者用ページ ・無人航空機登録申請 ・機体認証取得申請 ・技能証明取得申請(※個人アカウントのみ申請可能) ・飛行許可・承認申請 ・飛行計画通報・確認 ・型式認証申請 ・事故等報告」。括弧の注記が付いているのは技能証明取得申請だけです。ここが出発点になります。

そのうえで、手続ごとに「どちらのアカウントか」を決めている公式の記載を集めると、次の表になります。

手続どちらのアカウントか本人確認根拠
無人航空機の登録
(機体登録)
所有者が法人なら法人。所有者が個人なら個人 必要。法人のアカウントはgBizIDプライム(メンバー)による本人確認のみ よくある質問「登録しようとするドローンの所有者が個人である場合は個人のアカウントを、法人である場合は法人のアカウントを開設してください」
機体認証・型式認証 どちらでも可(制限の注記なし) 必要。方法は「マイナンバーカードによる認証、gBizIDによる認証、運転免許証・パスポートの顔認証、本人確認書類の郵送等」 【機体認証】よくある質問
技能証明(国家資格) 個人アカウントのみ 必要(技能証明申請者番号の取得時) 【技能証明】よくある質問「技能証明の各種申請は個人の方を対象としています。そのため、個人アカウントをご利用ください。」
飛行許可・承認申請 指定なし。「どなたでも利用することができます」 マニュアル・よくある質問に記載なし 【飛行許可承認】よくある質問/飛行許可・承認申請編の操作マニュアル
飛行計画の通報・確認 指定なし。「どなたでも利用することができます」 記載なし 【飛行計画通報】よくある質問
事故等の報告 指定なし(共通アカウントの一覧に注記なし) 記載なし DIPS2.0 よくある質問
事業者用ページ
(登録講習機関等)
— gBizIDプライムのアカウントが必要 DIPS2.0 よくある質問「申請にはgBizIDプライムのアカウントが必要です。」

表を通して見ると、性質が3つに分かれます。①所有者が誰かで決まるもの(機体登録)、②個人にしか認められていないもの(技能証明)、③種別を問わないもの(飛行許可・承認、飛行計画の通報、事故等の報告)です。つまり会社でドローンを使うなら、法人アカウントだけでは完結しません。従業員が資格を取る場面では、必ず本人の個人アカウントが登場します。

これから出す手続は技能証明(新規・更新・限定変更・再交付・返納)か。→ そうなら本人の個人アカウント。会社のアカウントでは出せず、代理申請の機能も2026年9月27日時点では提供されていません
機体を登録・更新・変更届出するのか。→ 機体の所有者が誰かで決まります。所有者が会社なら法人アカウント。法人アカウントの本人確認はgBizIDプライム(メンバー)です
機体認証・型式認証か。→ 種別の制限はありません。ただし本人確認があり、法人はgBizIDによる認証が選択肢に入ります
飛行許可・承認の申請か。→ 公式に種別の指定はありません。会社として許可を受けたいなら法人アカウントで出せば申請者は会社名・代表者名になります(後述s5)
飛行計画の通報か。→ 通報するのは操縦者です。会社が取った包括許可に基づく飛行でも、操縦者が自分のアカウントから通報できます(後述s6)
迷ったら、機体登録と許可・承認を同じアカウントに寄せる。そうでない場合は「他アカウントへの機体情報の提供」という操作が必要になります(後述s6)

アカウントは開設時に選ぶ。公式が挙げる違いは「入力項目」だけ

操作マニュアル「アカウントの開設」は冒頭でこう書いています。「ドローン情報基盤システムを利用される方が『個人』の場合と『企業・団体(法人)』の場合によって、入力する項目が異なります。アカウント開設後の登録手続きを『個人』として行う場合は個人のアカウントを、『企業・団体(法人)』の場合は法人のアカウントを開設してください。」(p.2)。DIPS2.0トップページの「ログイン・アカウント作成」から、個人は「個人の方のアカウント開設」、法人は「企業・団体の方のアカウント開設」のボタンを押します(p.4)。

よくある質問も「アカウントが個人・法人による違いはありますか。」という問いに対し、「アカウント開設時やドローンの登録時に入力が必要な項目が異なります。」とだけ答えています。公式が明示している違いは、権限の広さでも料金でもなく、入力項目です。

区分個人のアカウント法人のアカウント
開設に必要な情報 氏名/住所/生年月日/電話番号/メールアドレス 法人番号/企業・団体名/代表者氏名/本店又は主たる事務所の所在地/担当者氏名/担当者住所/担当者部署名/担当者電話番号/担当者メールアドレス
マイナンバーカードの連携 可。申請手続の本人確認で使う場合は、開設時に「マイナンバーカード情報連携」ボタンで券面情報を読み取っておく マニュアルの表では「ー」(法人の欄にマイナンバーカードの記載はない)
ログインID 設定したメールアドレスに送付される。英字3文字+数字6文字(例 ABC123456)
パスワード 英字・数字・記号を使い8文字以上32文字以下。「パスワードは通知されませんので、ご自身にて設定したパスワードを管理ください」

法人のアカウントには2種類の住所が入ります。「本店又は主たる事務所の所在地」と「担当者住所」です。支店や事業所の所在地を入れる欄は、後者しかありません。これが後で申請先の判断にも関わってきます(s5)。

機体登録の「所有者」「使用者」をどう書くかは、別の論点です:法人アカウントを開設したうえで、機体1台ごとに所有者と使用者を登録します。所有者・使用者の考え方(法人番号が同じなら部署や支店ではなく同じ法人になる、リースの場合の切り分け、gBizIDプライムによる本人確認、手数料の区分)は法人でドローンを登録するときの手続き。所有者と使用者、本人確認で扱っています。本記事ではアカウントの選択に絞ります。

法人アカウントでできないこと:技能証明

ここが実務でいちばん詰まるところです。無人航空機操縦者技能証明(一等・二等の国家資格)は、法人アカウントでは申請できません。DIPS2.0【技能証明】のよくある質問は、そのままの問いを立てています。

「法人アカウントでの申請はできますか。」
→「技能証明の各種申請は個人の方を対象としています。そのため、個人アカウントをご利用ください。」

「手続きを申請者の代理で行うことはできますか?」
→「技能証明の代理申請は今後のリリースにて実施可能となります。リリースまでもうしばらくお待ちください。」

2つ目の回答は2026年9月27日に原本で再確認した時点でも同じ文面のままです。つまり、会社の担当者が従業員に代わって技能証明の申請画面を進める、という運用は制度として用意されていません。会社ができるのは、費用の負担や講習の手配、受験スケジュールの管理といった申請の外側の部分です。

これは条文の構造からも読めます。技能証明は「申請により」行われ、「前条の申請をした者に無人航空機操縦者技能証明書を交付することによつて行う」ものだからです。等級と限定の決め方、講習時間、国に払う費用、更新と退職時の扱いは法人が従業員に国家資格を取らせるときの計画で詳しく扱っています。

技能証明の入力欄は、あとから申請画面では直せない

個人アカウントで進めるときに気をつける点が1つあります。技能証明申請の氏名・住所・顔写真・電話番号・メールアドレスは、事前に登録した技能証明申請者番号に紐づく属性情報から自動反映されるもので、よくある質問は「技能証明申請時に修正いただくことはできません」「変更されたい場合は、事前に属性変更申請にて変更を行ってください」としています。会社のメールアドレスを入れていた従業員が異動した、という状況では、技能証明の申請を始める前に属性変更申請を済ませる順番になります。

機体認証には代理人の機能があります。同じDIPS2.0の中でも扱いが違う点として、【機体認証】のよくある質問は「手続きを申請者の代理で行うことはできますか?」に対し「機体認証申請を代理人に委託することが可能です。」と答え、さらに「代理人への依頼/解除」メニューから解除できるとしています。技能証明は未リリース、機体認証は提供済み——「DIPS2.0に代理の仕組みはあるのか」は、手続単位で確認する必要があります。機体認証そのものの要否は機体認証・型式認証とは。第一種と第二種の違いをご覧ください。

gBizIDプライムが必要になるのはどこか

「法人でDIPS2.0を使うならgBizIDプライムが必要」という理解は、手続を限らずに言うと正確ではありません。公式資料でgBizIDが出てくる場面は限られています。

場面gBizIDの扱い出典
無人航空機の登録(法人・オンライン申請) gBizIDプライム(メンバー)による本人確認のみ利用可能。「gBizIDエントリー」は使用不可 登録機能の操作マニュアル・よくある質問
機体認証・型式認証 本人確認の方法として「マイナンバーカードによる認証、gBizIDによる認証、運転免許証・パスポートの顔認証、本人確認書類の郵送等」 【機体認証】よくある質問
事業者用ページ(登録講習機関・登録更新講習機関・登録検査機関・型式認証の申請・届出) 「申請にはgBizIDプライムのアカウントが必要です。」 DIPS2.0 よくある質問
飛行許可・承認申請 操作マニュアル全209頁に「gBizID」「本人確認」の語が1件もない。準備するものの表にも「ドローン情報基盤システムのアカウント」とあるだけ 操作マニュアル 飛行許可・承認申請編 ver2026/6/22(P.01-3〜01-4ほか)
飛行計画の通報 よくある質問にgBizIDの記載はない 【飛行計画通報】よくある質問
技能証明 個人アカウントのみのため、gBizIDは関係しない 【技能証明】よくある質問

整理すると、gBizIDは「誰であるかを確かめる必要がある手続」に紐づいています。機体を原簿に載せる登録と、機体の安全性を国が確かめる機体認証・型式認証、そして講習機関等として登録される事業者用ページ。逆に、飛行許可・承認は「これから行う飛行の内容」を審査するものなので、法人としての本人確認の仕組みが置かれていません。

gBizIDプライムには2026年7月9日から有効期限が設けられています。有効期間は2年3か月間で、導入日以前に発行されたアカウントは導入日から2年3か月間(2028年10月ごろまで)。期限切れになると行政サービスへのログインやgBizIDメンバーの作成ができなくなり、プライムが期限切れになると紐づくメンバーも同様の制限を受けます。更新は最大1か月ほどかかることがあるとされています。機体登録の更新や変更届出はgBizIDの本人確認を通るため、gBizIDの期限と機体登録の満了日が近いと詰まります。ただし、gBizIDが期限切れのときDIPS2.0側で具体的に何が起きるかは、DIPS2.0・国土交通省の資料には明示されていません。

許可・承認を法人アカウントで出すと、申請者は「会社名・代表者名」になる

飛行許可・承認申請にアカウント種別の指定がないなら、どちらで出しても同じなのか。同じではありません。申請書に載る申請者が変わります。

操作マニュアルの補正の説明に、DIPS2.0が何を「申請者情報」と呼んでいるかがはっきり書かれています。補正が必要な内容の1番目が「申請者情報(会社名・代表者名・電話番号・メールアドレス)の補正」です(P.07-11/P.07-12)。会社名と代表者名——これは法人アカウントの登録項目「企業・団体名」「代表者氏名」に対応します。個人アカウントで出せば、そこは本人の氏名になります。

審査要領の側は、申請書記載事項の1番目を次のように定めています。2-2-1(1)「無人航空機を飛行させようとする者の氏名、住所及び電話番号、電子メールアドレスその他の連絡先を記載すること。」「申請内容に関する問い合わせに対応できるよう、連絡先もあわせて記載すること。」。実際に操縦する人は、別に「操縦者」として登録・選択します。申請者と操縦者は同じ欄ではありません。

項目法人アカウントで出した場合個人アカウントで出した場合
申請者情報 会社名・代表者名+電話番号・メールアドレス 本人の氏名+電話番号・メールアドレス
許可書の申請者欄 会社名・代表者名。操縦者を入れ替える場合は変更申請の対象になる(審査要領2-1(6)の4事項に操縦者が含まれる) その個人が申請者。申請者そのものを会社に付け替える手続は、公式に示されていない
飛行範囲を「日本全国」にしたときの申請先 申請者の住所を管轄する地方航空局。法人アカウントの住所欄は本店又は主たる事務所の所在地なので、そこが基準になると読める 本人の住所を管轄する地方航空局
通知メールの宛先 アカウントに登録したメールアドレス(=法人アカウントなら担当者メールアドレス) 本人のメールアドレス
申請者情報を直したいとき 提出済みの申請書には反映されません。「提出済の申請書を複製して、新規申請として提出ください」

3行目について補足します。操作マニュアルは「業務飛行等により、飛行エリアを『日本全国』として申請する場合は、お住まいの都道府県を管轄する地方航空局長あて申請してください」とし、例として「申請者住所:東京都/飛行範囲:日本全国 → 申請先:東京航空局あて」を挙げています。よくある質問も「飛行場所が日本全国の場合には、申請者の住所を管轄する地方航空局、空港事務所が申請先となります」としています。法人アカウントの住所欄は本店又は主たる事務所の所在地しかないため、本店の所在地で申請先が決まると読めます。ただし支店・事業所単位で申請したい場合の扱いは、飛行許可・承認の側では公式に明示されていません。全国を範囲にする申請そのものの設計は全国包括は取れるか。標準マニュアル02の使い方で扱っています。

「間違ったアカウントで出した」は、あとから直せません。操作マニュアルは、申請者情報(会社名・代表者名・電話番号・メールアドレス)の補正について「申請者情報を変更しても、提出済の申請書には反映できません。提出済の申請書を複製して、新規申請として提出ください。」としています。そして「複製前に取り下げてしまうと、複製が出来なくなりますので、ご注意ください。」とも書いています。複製は、ログインしたアカウントの申請書一覧から複製元を選ぶ操作です(P.04-9)。別のアカウントの申請書を複製できるかについての記載は見当たらず、公式には明示されていません。個人アカウントで出した許可を会社名義にしたいなら、法人アカウントで新規申請として作ることになると読めます。会社として許可を受けるつもりなら、最初の1本目から法人アカウントで出しておくほうが手戻りがありません。複製の使い方と限界はDIPS2.0の「複製」で申請を使い回す方法と、使えない場合にまとめています。
「会社名義で1本、社員の個人名義で1本」という二重申請は、必要なのか:審査要領2-1(3)の包括申請は「同一の申請者が一定期間内に反復して飛行を行う場合又は異なる複数の場所で飛行を行う場合」の区分です。会社が申請者となり、操縦者として社員を並べて包括許可を取るのが素直な形です。社員が個人として趣味で飛ばす分は別の申請になりますが、業務の飛行について1人ずつ個人名義で取る必要があるとする公式の記載は見当たりません。包括申請の設計は包括申請とは。個別申請との違いと、使い分けの判断基準をご覧ください。

分けたあとをつなぐ3つの仕組み

法人アカウントと個人アカウントが分かれると、「会社のアカウントに登録した機体を、個人のアカウントの申請で使いたい」「会社が取った許可で、社員が飛行計画を出したい」という場面が出てきます。DIPS2.0には、これに対応する仕組みが3つあります。

① 他アカウントへの機体情報の提供

操作マニュアルは、この機能をこう説明しています。「機体の所有者以外が許可承認申請を行う場合に使用します。申請者の依頼に基づき、機体所有者のアカウントで情報提供を行ってください。提供を行うと、提供先アカウントで使用可能な機体として登録され、申請に使用することが可能です。」(P.01-15)。操作するのは提供する側(機体所有者のアカウント)で、提供先の「アカウントID」と「氏名または法人名」を入力します。

提供中の機体は「他アカウントへの提供中の機体情報の参照」で一覧でき、「許可承認を受けた飛行について許可期間を経過し、情報提供が不要となった場合に削除することが可能です」(P.01-16)。許可が切れたら解除するという運用が想定されています。

② 他アカウントへの操縦者情報の提供(技能証明保有者に限られる)

操縦者側にも同じ仕組みがありますが、強い制限が付いています。操作マニュアルは操縦者情報一覧について「技能証明を保有する操縦者が表示されます」とし、「※操縦者情報の提供は、技能証明を有する操縦者のみ可能です。」と2か所で注記しています(P.01-21/P.01-27)。よくある質問も「操縦者の他者からの情報提供は、無人航空機操縦者技能証明保持者の情報に限られます。その他の他者の情報は利用者ごとに入力してください。」としています。

状況操縦者情報をどう用意するか
社員が技能証明を持っている 社員の個人アカウントから会社の法人アカウントへ操縦者情報を提供できる。会社側は提供された情報を選ぶだけ
社員が技能証明を持っていない 提供できない。会社の法人アカウントで「新規作成(技能証明なし)」から、飛行経歴・知識・能力を1人ずつ入力する
機体が他社・他者の所有 所有者のアカウントから機体情報を提供してもらう

この違いは無視できません。技能証明を持たない操縦者が多い会社では、法人アカウント側に操縦者を全員手入力することになります。なお1アカウントに登録できる上限は機体300機・操縦者100名と操作マニュアルに書かれています(P.01-13/P.01-24)。

登録情報を直しても、作成済み・提出済みの申請書には反映されません。操作マニュアルは「本システムに登録された機体情報、操縦者情報は登録後にいつでも編集が行えます。…編集を行っても作成済、提出済の申請書には反映されません」(P.10-4)としており、補正の手順では選択済みの機体(操縦者)を一度削除して再選択する必要があるとしています(P.07-12)。他アカウントから提供された情報を使っている場合も、提供元で情報が更新されたら申請書側で選び直すのが安全です。差戻しの典型はDIPS2.0で差戻しになる原因と、その直し方で整理しています。

③ 飛行計画は、操縦者が自分のアカウントから通報できる

実務でいちばん効くのがここです。【飛行計画通報】のよくある質問に、そのままの問いがあります。

「自分以外が包括で申請した飛行許可・承認申請に基づく飛行計画を通報することは可能ですか。」
→「可能です。許可・承認書を確認し、飛行計画通報時の「飛行許可番号」に内容を手入力してください。」

自分のアカウントで出した申請なら「飛行許可番号」から対象の申請を選べますが、他人(会社)の申請に基づく飛行なら、許可書を見て番号を手入力するという運用です。よくある質問は「操縦者は、許可・承認を受けるか否かに関わらず特定飛行を行おうとするときは…事前に自らの飛行計画を通報する必要があります」ともしています。つまり許可は会社が法人アカウントで取り、通報は現場の操縦者が自分のアカウントから出すという分担が成り立ちます。その場合、会社は許可書(許可番号)を操縦者に渡しておく必要があります。

なお、飛行許可・承認申請機能で機体・操縦者の初期登録を済ませていれば、飛行計画通報機能で再登録する必要はありません(「飛行許可・承認申請と情報を連動しているため、再度の登録は不要です」)。1つの飛行計画で登録できるのは最長24時間で、超える場合は分割します。通報が必要になる範囲と手順はドローンの飛行計画の通報はいつ必要かで扱っています。

「代行申請」は、代理人が代わりに出すための制度ではない

アカウントの話とあわせて誤解されやすいのが、審査要領の「代行申請」です。原文を引きます。

審査要領 2-1(4) 代行申請
「複数の申請者による飛行をとりまとめて行う場合の申請は、それらの飛行をとりまとめる者を代表者として、代行して行わせることができる。また、飛行の委託を行っている者が受託者の飛行について行う場合の申請は、飛行の委託を行っている者に、代行して行わせることができる。」

想定されているのは2つの場面です。①複数の申請者の飛行をまとめる代表者(例:複数社が参加する現場で取りまとめ役が出す)、②飛行を委託している側が、受託者の飛行について出す(例:元請が下請の飛行を含めて出す)。どちらも飛行そのものに関わる当事者です。審査要領2-1の申請の区分に「代理申請」という語はありません。

代行申請では記載事項も増えます。2-2-1(1)は「代行申請の場合には、代行申請者の氏名、住所及び電話番号、電子メールアドレスその他の連絡先を記載すること。なお、代行申請者は、無人航空機を飛行させようとする者に関する情報として、本項(1)~(8)に関する内容をとりまとめた資料を申請書に記載又は添付すること。」と定めています。代行申請者は自分の連絡先を書き、そのうえで各申請者の情報をとりまとめた資料を付けるということです。

やりたいこと該当する仕組み根拠
会社が、自社の社員が行う飛行について許可を受けたい 通常の申請(法人アカウントで申請し、社員を操縦者として登録) 審査要領2-2-1(1)・(6)/操作マニュアル
複数社の飛行を1本にまとめたい 代行申請(とりまとめる者を代表者として) 審査要領2-1(4)前段
元請が、下請に委託した飛行について出したい 代行申請(飛行の委託を行っている者) 審査要領2-1(4)後段
機体認証の手続を他者に任せたい 機体認証の代理人機能(「代理人への依頼/解除」) 【機体認証】よくある質問
技能証明の手続を他者に任せたい 提供されていない(「今後のリリースにて実施可能となります」) 【技能証明】よくある質問

DIPS2.0の側を見ると、飛行許可・承認申請編の操作マニュアルが挙げる手続は新規申請/変更申請/更新申請/申請書の複製/申請書一覧の確認/申請状況確認/補正指示内容確認および補正申請/申請の取り下げ/許可書のダウンロード/機体情報・操縦者情報の編集の10種で、代行申請や代理申請という名前のメニューは載っていません(P.10-2)。代行申請は書類の書き方の区分であって、専用の画面がある機能ではないと読めます。

他人のIDで操作することの扱いについては、利用規約に条文があります。第6条第1項「第三者が、本システムを利用した申請等の手続を委任された場合において、当該委任を受けて本システムを利用して申請等の手続を行う者は当該手続に関する権限を委任されたものとみなす。」、第2項「システム利用者が、第三者との間の代理関係を変更又は終了する場合、当該システム利用者は、必要に応じ本システム上で、遅滞なく必要な操作を行うものとする。」。委任関係が終わったら、システム上で必要な操作を遅滞なく行うことが求められています。誰に頼めるのか・頼んだときに何が問題になるのかという論点はドローンの飛行許可、2026年からは誰に頼めば適法なのかで扱っています。

担当者が交代・退職したとき

結論から書きます。担当者の退職・異動に際してDIPS2.0のアカウントをどう引き継ぐか(手順・必要な操作・期限)を定めた公式の記載は、操作マニュアル・よくある質問・利用規約のいずれにも見当たりませんでした。そのため、次の3つの事実から組み立てるしかありません。

  1. 担当者の情報は差し替えられる。操作マニュアル「アカウント情報の変更」は、法人のアカウントで変更できる項目として法人番号・企業・団体名・代表者氏名・本店又は主たる事務所の所在地・担当者氏名・担当者住所・担当者部署名・担当者電話番号・担当者メールアドレスを挙げています(p.3)。変更はアカウント名のボタン→「アカウントの確認・変更」から行い、DIPS2.0トップページからのみ利用できます(p.5)
  2. ID・パスワードの管理は申請者の責任。利用規約第5条第1項は、申請者ID・パスワード・申請受付番号・登録する情報・本システムの利用に関し受信する電子メール等を「自己の責任と判断に基づいて」管理するものとしています。パスワードは開設時に通知されず、自分で設定して管理するものです
  3. 取り戻す手段は限られる。ログインIDは「氏名やメールアドレスなどを入力することで」再通知でき、パスワードは初期化できます。ただし登録したメールアドレスが使えない場合は、無人航空機ヘルプデスク(電話)に問い合わせることになります

つまりアカウントを作り直すのではなく、担当者欄とメールアドレスを差し替えて引き継ぐのが、公式資料から読み取れる形です。逆に言えば、退職前にアカウント情報を書き換えておかないと、ログインIDの再通知もパスワードの初期化も、使えないメールアドレスに向かって行われます。

放置すると止まる通知が、実際にあります。利用規約第7条第1項は、登録メールアドレスに送る通知として申請完了通知/到達確認通知/修正指示通知及び補正依頼通知/手数料及び登録免許税納付に関する通知/手続完了通知/申請結果通知及び審査終了通知/登録証発行通知/代理人登録、所有者移転に関する通知/更新期限通知等を挙げています。さらに第17条は、国土交通省航空局が無人航空機登録要領の改正/無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領の改正/航空局標準マニュアルの改廃その他安全に影響する重要な情報を、登録されたメールアドレスに送信する場合があるとしています。担当者個人のメールアドレスのまま退職されると、機体登録の更新期限も審査要領の改正も届かなくなります。

部署の共有メールアドレスを使えばよいのではないか、という発想になりますが、ここも公式の答えは揃っていません。無人航空機登録要領は連絡先を「飛行中を含め所有者と常時連絡の取れる」ものとし、よくある質問は「登録した無人航空機の使用の実態を把握している担当者の方と直接連絡がとれる電話番号及びメールアドレス」を求めています。共有アドレスの可否そのものは明示されていません。利用規約第7条第4項は、登録メールアドレスを第三者と共有する場合に第三者が開封して生じた損害についてシステム提供者が責任を負わない旨を定めているだけです。

退職・異動が決まった時点で、法人アカウントの担当者氏名・部署名・電話番号・メールアドレスを新しい担当者のものに変更する。「アカウントの確認・変更」はDIPS2.0トップページからのみ。メールアドレスを変更すると変更前と変更後の両方に通知が届くので、変更したこと自体は旧アドレスでも確認できます
パスワードを引き継ぐ。パスワードはシステムから通知されないため、退職者しか知らない状態を残さないこと。分からなくなった場合は初期化になり、初期化の通知は登録メールアドレスに届きます
登録済み機体の所有者情報・使用者情報が変わっていないか確認する。アカウント情報の変更と、登録済み機体の所有者情報・使用者情報の変更(変更届出)は別のメニュー・別の手続です。アカウント情報を変えると登録済み機体の所有者情報にも反映されるかは、公式には明示されていません
提出済みの申請書は直らないことを前提に置く。申請者情報を変えても提出済みの申請書には反映されません。次の申請から新しい担当者の情報で出ます
技能証明は本人の資格なので、会社側の手続はない。技能証明は個人に対して行われるもので、退職時に会社が行う手続を定めた公式の記載は見当たりません。退職した社員を操縦者に含む許可・承認をどうするかは別の判断になります

個人事業主の場合と、種別を変えたくなったとき

個人事業主はどちらのアカウントか

DIPS2.0のよくある質問は、この問いをそのまま立てています。「個人が事業で登録する場合、アカウントは個人・法人どちらにすれば良いですか。」→「登録しようとするドローンの所有者が個人である場合は個人のアカウントを、法人である場合は法人のアカウントを開設してください。」。判断の基準は事業でやっているかどうかではなく、機体の所有者が個人か法人かです。

そもそも法人のアカウントの開設には法人番号と代表者氏名、本店又は主たる事務所の所在地の入力が求められます(操作マニュアル「アカウントの開設」p.3)。屋号で事業をしている個人事業主が、この欄を埋める材料を持っているかがそのまま答えになります。

なお、技能証明側のよくある質問(技能証明申請者番号)にも同じ問いがあり、そちらの答えは「技能証明の各種申請は個人の方を対象としています。そのため、個人アカウントをご利用ください。」です。個人事業主でも法人の代表者でも、技能証明は個人アカウントという点は変わりません。

gBizIDプライムは個人事業主も作成できますが、DIPS2.0のアカウント種別とは別の話です。デジタル庁の案内では、gBizIDプライムは法人代表者・個人事業主が審査を経て作成するアカウントです。ただしDIPS2.0の登録機能でgBizIDによる本人確認が使えるのは、無人航空機登録要領が「所有者(法人(国、地方公共団体等を含む。)に限る。)」と書いている範囲です。個人事業主が個人のアカウントで登録するなら、本人確認はマイナンバーカード・運転免許証・パスポート・書類の郵送の4種類から選ぶことになります。

一度作ったアカウントの種別は変えられるか

変更できるかどうかを述べた公式の記載は見当たりませんでした。操作マニュアル「アカウント情報の変更」が挙げる変更できる項目の一覧に、個人/法人の区分は入っていません(個人=氏名・住所・生年月日・電話番号・メールアドレス、法人=法人番号・企業・団体名・代表者氏名・本店又は主たる事務所の所在地・担当者の各項目)。アカウントの削除や退会の手順も、参照した操作マニュアル・よくある質問には記載がありません。

そのため、実務上は必要な種別のアカウントを別に開設することになると読めます。1人が複数のアカウントを使い分ける運用自体は想定されているようで、DIPS APPのプッシュ通知に関するよくある質問には「※一端末を複数アカウントで利用している場合は、最終ログインアカウントに関する通知のみが届きます。」という注記があります。ただし同じ人・同じメールアドレスで個人アカウントと法人アカウントを両方持てるかを明示した記載は見当たりません。

やりたいこと公式の記載どう動くことになるか
個人アカウントを法人アカウントに変える 明示なし(変更できる項目の一覧に区分はない) 法人のアカウントを別に開設する。機体は「所有機体の譲渡」、申請は新規申請からやり直す
法人アカウントで技能証明を申請する できない(「個人アカウントをご利用ください」) 本人が個人アカウントを開設する
使わないアカウントを削除する 明示なし ID・パスワード・登録情報の管理は申請者の責任(利用規約第5条第1項)。登録メールアドレスが生きている状態を保つ
過去のDIPS・FISSのアカウントを使う 利用できません。DIPS2.0で開設し直す DIPS2.0で新たに開設したアカウントは、上記の共通アカウントとして使える

よくある質問

会社でドローンを使います。法人アカウントと個人アカウント、どちらを作ればよいですか。
機体の所有者が会社なら法人のアカウントです。よくある質問は「登録しようとするドローンの所有者が個人である場合は個人のアカウントを、法人である場合は法人のアカウントを開設してください」としています。ただしそれで完結はしません。技能証明(国家資格)の申請は個人アカウントのみと明記されているため、従業員が資格を取る場面では本人の個人アカウントが別に必要になります。飛行許可・承認申請と飛行計画の通報については、公式にアカウント種別の指定はありません。
会社の担当者が、従業員の技能証明をまとめて申請できませんか。
できません。【技能証明】のよくある質問は「法人アカウントでの申請はできますか。」に対し「技能証明の各種申請は個人の方を対象としています。そのため、個人アカウントをご利用ください。」と答えています。「手続きを申請者の代理で行うことはできますか?」への回答も「技能証明の代理申請は今後のリリースにて実施可能となります。リリースまでもうしばらくお待ちください。」で、2026年9月27日時点でも未リリースです。会社が関与できるのは費用負担や講習の手配といった申請の外側になります。
飛行許可・承認の申請に、法人の本人確認(gBizID)は必要ですか。
飛行許可・承認申請編の操作マニュアル(ver2026/6/22、全209頁)には「gBizID」「本人確認」の語が1件もありません。新規申請に準備するものの表にも「ドローン情報基盤システムのアカウント(例:ABC123456 英字3文字+数字6文字)」とあるだけです。gBizIDプライムが明示的に必要とされているのは、無人航空機の登録(法人・オンライン申請の本人確認)と事業者用ページ(登録講習機関等の申請・届出)で、機体認証では本人確認の方法の1つとして挙げられています。
個人アカウントで許可を取ってしまいました。会社名義に変えられますか。
操作マニュアルは、申請者情報(会社名・代表者名・電話番号・メールアドレス)の補正について「申請者情報を変更しても、提出済の申請書には反映できません。提出済の申請書を複製して、新規申請として提出ください。」としています。また、複製はログインしたアカウントの申請書一覧から複製元を選ぶ操作で、別のアカウントの申請書を複製できるかについての記載は見当たりません。法人アカウントを開設し、新規申請として出し直すことになると読めます。なお操作マニュアルは「複製前に取り下げてしまうと、複製が出来なくなりますので、ご注意ください」とも書いています。
会社が取った包括許可で、社員が飛行計画を通報できますか。
できます。【飛行計画通報】のよくある質問は「自分以外が包括で申請した飛行許可・承認申請に基づく飛行計画を通報することは可能ですか。」に対し「可能です。許可・承認書を確認し、飛行計画通報時の「飛行許可番号」に内容を手入力してください。」と答えています。自分のアカウントで出した申請なら「飛行許可番号」から対象の申請を選べますが、会社の申請に基づく飛行では番号の手入力になるため、許可書(許可番号)を操縦者に渡しておく必要があります。
法人アカウントに登録した機体を、社員の個人アカウントの申請で使えますか。
「他アカウントへの機体情報の提供」を使います。操作マニュアルは「機体の所有者以外が許可承認申請を行う場合に使用します。申請者の依頼に基づき、機体所有者のアカウントで情報提供を行ってください。提供を行うと、提供先アカウントで使用可能な機体として登録され、申請に使用することが可能です」としています。提供先の「アカウントID」と「氏名または法人名」を入力します。許可期間を過ぎて不要になったら解除できます。
社員の操縦者情報を、個人アカウントから会社のアカウントに渡せますか。
その社員が技能証明を持っている場合に限られます。操作マニュアルは操縦者情報一覧について「技能証明を保有する操縦者が表示されます」とし、「※操縦者情報の提供は、技能証明を有する操縦者のみ可能です。」と注記しています。よくある質問も「操縦者の他者からの情報提供は、無人航空機操縦者技能証明保持者の情報に限られます。その他の他者の情報は利用者ごとに入力してください。」としています。技能証明を持たない操縦者は、申請するアカウント側で「新規作成(技能証明なし)」から入力します。
DIPS2.0を担当していた社員が退職しました。アカウントはどうなりますか。
退職・異動時の引き継ぎ手順を定めた公式の記載は、操作マニュアル・よくある質問・利用規約のいずれにも見当たりません。読み取れるのは、法人アカウントの担当者氏名・住所・部署名・電話番号・メールアドレスは「アカウントの確認・変更」から差し替えられること、ID・パスワード・受信する電子メールの管理は申請者の責任(利用規約第5条第1項)であること、登録メールアドレスが使えない場合はヘルプデスク(電話)に問い合わせることです。更新期限通知や審査要領改正の通知は登録メールアドレスに届くため、退職前に差し替えるほうが確実です。
個人アカウントを法人アカウントに切り替えられますか。
切り替えについて述べた公式の記載は見当たりません。操作マニュアル「アカウント情報の変更」が挙げる変更できる項目の一覧に、個人/法人の区分は入っていません。アカウントの削除・退会の手順も記載がありません。実務上は必要な種別のアカウントを別に開設することになると読めます。1人が複数アカウントを使い分ける運用自体は、DIPS APPのプッシュ通知に関する注記(「一端末を複数アカウントで利用している場合」)から想定されているようですが、同じ人・同じメールアドレスで両方持てるかは明示されていません。
下請に飛行を委託しています。元請がまとめて申請できますか。
審査要領2-1(4)の代行申請が、その場面を定めています。「複数の申請者による飛行をとりまとめて行う場合の申請は、それらの飛行をとりまとめる者を代表者として、代行して行わせることができる。また、飛行の委託を行っている者が受託者の飛行について行う場合の申請は、飛行の委託を行っている者に、代行して行わせることができる。」。ただし2-2-1(1)により、代行申請者は自分の氏名・住所・連絡先を記載し、そのうえで飛行させようとする者に関する情報をとりまとめた資料を記載又は添付する必要があります。なおDIPS2.0の飛行許可・承認申請には、代行申請という名前のメニューはありません。
法人アカウントで「日本全国」の包括申請を出すと、申請先はどこになりますか。
よくある質問は「飛行場所が日本全国の場合には、申請者の住所を管轄する地方航空局、空港事務所が申請先となります」としており、操作マニュアルも例として「申請者住所:東京都/飛行範囲:日本全国 → 申請先:東京航空局あて」を挙げています。法人アカウントに登録する住所欄は「本店又は主たる事務所の所在地」だけ(支店の所在地は「担当者住所」の欄しかない)なので、本店の所在地で決まると読めます。ただし支店・事業所単位の申請の扱いは、飛行許可・承認の側で公式に明示されていません。
1つのアカウントに何機・何人まで登録できますか。
飛行許可・承認申請編の操作マニュアルに、「※1アカウントの機体登録上限数は300機です。」(P.01-13)、「※1アカウントの操縦者登録上限数は100名です。」(P.01-24)と書かれています。これを超える規模のときにどう分けるかについては、公式の案内は見当たりません。なお、登録済みの機体情報・操縦者情報を編集しても「作成済、提出済の申請書には反映されません」(P.10-4)ので、内容を反映させたい場合は申請書側で選び直すか、改めて申請書を作成することになります。
この記事の一次ソース
  1. 国土交通省|ドローン情報基盤システム 操作マニュアル「アカウントの開設」(PDF)
  2. 国土交通省|ドローン情報基盤システム 操作マニュアル「アカウント情報の変更」(PDF)
  3. 国土交通省|ドローン情報基盤システム 操作マニュアル 飛行許可・承認申請編 ver2026/6/22(PDF)
  4. 国土交通省|DIPS2.0 よくある質問(システムの利用について・アカウントについて・事業者用ページについて)
  5. 国土交通省|DIPS2.0(登録機能)よくある質問
  6. 国土交通省|DIPS2.0【飛行許可承認/事故等報告】よくある質問
  7. 国土交通省|DIPS2.0【飛行計画通報】よくある質問
  8. 国土交通省|DIPS2.0【技能証明】よくある質問
  9. 国土交通省|DIPS2.0【技能証明申請者番号】よくある質問
  10. 国土交通省|DIPS2.0【機体認証】よくある質問
  11. 国土交通省|無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(カテゴリーⅡ飛行)令和8年9月29日最終改正(PDF)
  12. 国土交通省|無人航空機登録要領(令和6年12月2日改正)(PDF)
  13. 国土交通省|ドローン情報基盤システム 利用規約
  14. 国土交通省|無人航空機の飛行許可・承認手続
  15. 国土交通省|無人航空機操縦者技能証明等
  16. デジタル庁|GビズID アカウントの有効期限
  17. 国土交通省|ドローン情報基盤システム2.0(DIPS2.0)
本記事は2026年9月27日時点の情報です。 DIPS2.0の画面・ボタン名・よくある質問の文面は、操作マニュアル(飛行許可・承認申請編は ver2026/6/22、アカウント関係は版数表記なし)と各よくある質問の記載に基づいており、システム改修で変わることがあります。とくに技能証明の代理申請は「今後のリリースにて実施可能となります」とされている機能のため、提供開始後は本記事の前提が変わります。利用規約の附則の最終は令和7年3月31日施行です。手続の前に、必ず上記の一次ソースとDIPS2.0の各よくある質問で最新の内容をご確認ください。

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